5月 家も森も公園も

5月になってからというもの、種屋さんに行くのが楽しくてしょうがない。今年みつけた画期的なグッズは「間引きいらずの種シート」というもの。水に溶けるシートに間隔をあけて種が埋め込まれているのだ。シートを鉢に入れておしまい。さっそく試しているところだ。フィンランドの5月は種まきが似合うと思う。種屋さんのお客さんち……おじいさんたちが奥さんに喜んでもらおうと一生懸命選んでいたり、種から育てるのはどうも苦手な人たちがアドバイスを求めにきたり。お客さん同士でお互いの選んだ種センスを褒めあったりもする。種は犬を散歩させている人同士みたいに、種が人と人の会話のきっかけを作ってくれてる。最近ではこれが楽しみで、それで種屋に通ってると言ってもいい。

 

 

種屋さんから一歩出れば、街のあちこちがウキウキしている。公園はどんどん活気を増している。長いことぽつんとしていたベンチ は人で埋められ、木々は日毎に葉を大きく広げる新緑におおわれ、そして花壇には色とりどりの花が植えられていく。目に入る世界が日々どんどん色あざやかな ものになると、服の色もなんだか一緒に明るくなるようだ。散歩の足どりも力強くなる……勢いよく水を吸い上る木の根のように、足の裏からぐんぐんと大地の 養分を吸い上げてるみたいだ。ガシガシガシっ。人々のそんな足音を森のあちらこちらで耳にする。

 

 

それにしても肌寒い日が続く。ベンチに腰をおろし、お弁当やおやつでゆっくり休憩できるのはいつのことだろう。
実はまだ自転車に乗るときに手袋をしている。朝晩などは耳あてまで必要だったりもする。春なんだからと言って、青空と太陽があれば快適春ライフな人たちが羨ましい。気温が二桁になったら半袖になってる人、太陽を浴びるためいつまでもベンチに腰かけていられる人。彼らを見ると誰よりも春の楽しさを知っているよう な、そんな気分になる。でも風邪ひかないようにしなくちゃです。フィンランドでは春風邪は長引くと言われますしね。ベンチでゆっくり.…はもう少しお預け。

 

(文章・写真 森下圭子)

これがヘルシンキの夜10時頃のようす。ついつい散歩の時間もピクニックの時間も長くなる。

犬が飼いたいとねだる子供にお父さんが。世話も簡単、一緒に遊ぶことも可。お父さんの手作り、このユルさもいい。

学校での一年が終わる頃。街のあちこちにクラス単位で遠足する児童生徒を見かける。美術館の開館を待つ子供たち。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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