11月 ネコヤナギも花穂をつける11月

海が凍るまえにボートを陸にあげておかなければいけないフィンランド。いつもなら、10月の終わり、遅くとも11月の頭には、ボートを陸に上げてしまう。ところが群島地域に遊びにいくと、いまだ海のあちこちにボートが浮いている。島に暮らす人たちは一家で何艘もボートを所有していたりするのだけれど、最後の一艘はぎりぎりまで海に出しておくのだそうだ。

 

そろそろか?と例年どおり11月前にボートを引き上げたヘルシンキの人たちも、釣り日和の週末には、あわててボートを海に出して、釣りを楽しんだりしている。

 

森でのきのこ狩り、リンゴンベリー摘みも旬が続いていて、短い日照時間の中で目一杯森を散策する家族も多い。

 

11月といえば急に日照時間の短さを実感する頃。ところが晴れ間も見えるぽかぽかした週末に、思い切り自然の中で体を動かす時間があると、なんとなくいつもの憂鬱な11月とは違ってくるのだ。いつもは人に会うことすら面倒くさく、外出する気も起きにくい…そう言う人は多いけれど、今年は私も含めて、外出を億劫がらない日々が続いているような。

 

その一方で狂い咲きの花をみたり、北風が吹きすさぶ海辺に生えるネコヤナギにすらぷっくり顔を出した花穂を見つけると、やっぱり少し不安になる。そういえば大漁の話も聞いたっけ。さいきん世間話の最初は、こんな天候の話ばかりだ。

 

この時期に普通に海に出られることが珍しいフィンランド。風ひとつなく、水面が鏡のように静かな日。南海岸では、ここのところ鮭が驚くほど獲れている。

 

かつてフィンランドではヘラジカが日本の害獣同様、深刻な問題になったこともあった。現在は狩猟でうまく調整して自然のバランスを維持している。狩猟でヘラジカを追う人たちの迷彩服は雪景色に裸木の枝が描かれたものだけれど、今年はこの迷彩服は森の中で至極浮いていそうだ。初雪まで、そろそろかと思いながらもう1ヶ月。11月中に初雪が見られるでしょうか。

 

 

(文章・写真 森下圭子)

朝日に包まれた風景

ヘルシンキでは真昼でも、こんな低い位置から日光が。

夕日を浴びる船着場の風景

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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