12月 ホワイトクリスマス

こんなに雪が降る12月は何年ぶりだろう。毎日のように雪が降り、通りのあちこちで除雪車を見かける。大きなトラックが雪を積んで街の外れに向かうけれど、まかないきれない感がある。住宅街の隅々には、置き去りの雪の山が並ぶ。私の住むアパートでは、地下の物置にしまうタイミングを失った自転車たちが、すっぽり雪山の中に埋もれてしまったほどだ。

 

 

個人的には凍結した冬の道路をこげるようにと自転車に冬タイヤをはかせ、初めての冬サイクリングを楽しみにしていたのにこの積雪量。ツーリングを断念せざるを得なくなった残念な気持ちは残るものの、雪景色の中で迎えるクリスマスの準備はやっぱり楽しい。控えめなクリスマスのライトアップは暗がりの中で見るよりも、銀世界の中のほうが暖かく映える。絵本の世界に入り込んだような錯覚を覚える。雪の中で迎えたクリスマス市は賑わいを取り戻したという。

 

 

今年は小さな町のかわいらしいクリスマス市にも足を運んでみた。近所の手工芸好きの人たちが手作りの品を売る。ジュースやジャム、クリスマスプレゼントの定番といえばの毛糸の靴下もあれば、ジンジャークッキーやケーキもある。リースやツリーのオーナメントなど、クリスマスを迎えるための品物も多い。そしてそこには群島地域特有の膝までくる長い毛糸靴下、こげ茶でなくバターの色をしたジンジャークッキーなど、その地方の特色が見受けられる楽しさがある。

 

 

そばに森があるクリスマス市なら、ツリーは森の中から好きな木を一本、自分で選ぶことができる。森を歩いて自分が気に入ったものを選ぶのだ。雪に覆われた森の中は、澄んだ空気の中でまっさらで眩しい。そこには時おりウサギやキツネ、鹿などの足跡が転々と続く。私は一本、森の中で自分だけのクリスマスツリーを決めた。少しのあいだ、その木に林檎やロウソクで飾ったツリーの様子を想像し、その華やかさと厳かさを記憶に留めた。私のクリスマスツリーは森の中にある。同じ木に、夏また再会できるのを楽しみにしている。メリー・クリスマス。

 

(文章・写真 森下圭子)

この木にそのままクリスマスの飾り付けをしたいくらい。ケーキ型やマフィン型を使って作る氷のオーナメントなんてどうだろう。

ファームのクリスマス市では、森に入って自分たちにぴったりのクリスマスツリーを探すというのも楽しみのひとつ。

こちらはヘルシンキのクリスマス市。毎年ここでだけ買えるもの、会える人たちとの再会も楽しみのひとつ。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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