9月 差し入れトマトと職場のりんご

ラップランドは夏が短いからね。巨大なズッキーニ、真っ赤なイチゴ、にんじんやじゃがいもだって立派に育ったけれど、トマトだけが青いまま、友人の家庭菜園の夏が終わったことがある。今年の夏は全国でどこよりも暑く、しかも真夏日は5週間も続いたラップランドだけれど、事前にわかる訳でもなく結局この夏も、友人がトマトを育てることはなかった。

 

 

いま久しぶりにラップランドにいる。何年ぶりだろう。数日前に大きなオーロラが見られたりしていたので楽しみにしているのだけれど、相変わらず地元の人たちはまったく意にとめていない。そのかわり、最近きのこに感心を寄せる人が増えたのだそうだ。もともとラップランドできのこ狩りをする人は少ないので意外な感じがする。今年はここでも山鳥茸があちこちに生えているらしい。

 

 

少し時間ができたら友人のところへ行こう。南部の群島で育った真っ赤に熟れたトマトを袋いっぱいに分けてもらって、旅の準備をした。無事ラップランドについてスーツケースを開けるとき、マグカップよりも無事が心配だったトマト。なんとか無事ラップランドまで運んでこられた。

 

 

ここは想像以上に寒く、午前10時頃の気温が3℃なんてこともあった。トマトがすっかり季節はずれに思えるほどだ。朝は霜のおりた芝生の上をシャキシャキと音を立てながら歩き、訪問先の施設へ向かう。ダウンコートを着て、気分はもう冬だ。ところが周囲を見渡すと、そこにはまだまだ秋の楽しみがいっぱいだった。ベリー摘みの話しをする人、きのこのことを話す人。休憩室のテーブルには食べきれないからと持ってきてくれた庭のりんご、家で焼いたからとりんごのケーキが置かれていたこともある。そろそろ雪も降りそうだけれど、私も秋らしいこともう少ししてから冬気分になれたらと思う。秋探し…週末は森へ行こうか。

 

(文章・写真 森下圭子)

秋の気配はモノクロの世界と一緒にやってくる。色彩のトーンが急に変わるのだ。

モノクロの朝の静けさ。白鳥の姿が妙に合う。

食用のきのこはもちろん幸せだけれど、毒きのこだって目に楽しい。まるで絵本にでてくるきのこそのもの。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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