6月 白夜の雪景色

ヨーロッパで最も暑い夏がやってきた!という記事が新聞の紙面を賑わせたかと思いきや、一転してフィンランド各地で雹や雪が降った。なんとも不思議な6月の夏模様、30℃の日があったかと思えば3℃の朝を迎えたりしている。私など、6月にしてダウンコートに袖を通してしまったほどだ。

 

 

不思議な感じなのは、どんなに寒く冬のような気温になっても外は明るいこと。中部フィンランドへ行けば真夜中でも外がほんのり明るいままで、読書だってできそうなほどだ。夜中だというのに牛が干し草を食んでいたりする。夜中の森で楽しそうな鳥の歌声を聞くし、夜も遅いしさて寝ようかとカーテンを閉めるとき、窓の向こうで、まだ子供たちが遊んでいる姿が見えたりもする。太陽がでていると気分が高揚するというか、いまが何時かわからないくらいに人も動物も活発に動いている。なのに、雪景色なのだ。

 

 

フィンランドの人たちは自虐的なユーモアが得意で、自虐的だけどうきうき楽しそうにそのユーモアの世界を楽しんでいるようにすら思える。フェイスブックでは次々と雪や寒さにちなんだフィンランドの夏に関する写真や記事を載せ、外国人観光客には「これがフィンランドの夏なのよ!」と教えている。

 

 

幸いにも3℃にまでなる日は稀で、なんとか草花が朽ちることなく風景を彩ったままでいてくれている。この不思議な天候の中で、杏子茸をはじめ、晩夏にお目見えするきのこが次々と生えてきた。けれども「やっぱりまずはベリーから始めたいよね」と、森の中では丁寧に野いちごやベリーの花を確認して回っている。

 

 

それにしても家の中がこれまで以上にヒンヤリしている。セントラルヒーティングで真冬だって半袖で生活しているのだけれど、それがないこの時期、じつは毛糸の靴下で生活している。冬よりも厚着で暮らしている今日この頃だ。日本から届く「暑い!」という声がとても羨ましくもある。

 

(文章・写真 森下圭子)

群島のなかには、小さくても寄り添い合うように家が建ち並び、通年で暮らしている人々が集まる島がある。

夏はゆっくりと、手間がかかる料理をするのも楽しい。ライ麦生地を薄くのばしミルク粥をのせて焼くカレリアパイ。

フィンランドには湿地が多い。こんなふうに湿地が広がる地域もあちこちにある。苔の絨毯の下は沼なのでゆっくり歩くことができないが、国立公園などでは渡り木が置いてあり、湿地を散策できるようになっている。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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