7月 ひとやすみの腕まえ

フィンランドの人たちと森を歩いたりベリーを摘んだりしていると、何時間でも何日でも、いつまでもそうしていたくなる。休憩のはさみかたが上手いからかな、きっとそうだ。

 

 

小学生の頃の遠足から始まって、疲れるまで休憩なんかしちゃいけないような、休憩ってそういうもんだと育ってきた。ブルーベ リーが一面になっていたら、ひたすら摘む。しゃがんだままベリーづたいに、その一面をジリジリと歩き続けたりするのだ。終わらないうちは休めない…休もうなんて気もおこらない。私だけでなく日本の友達と森に入ると、どうしてもこうなった。そして足腰の筋肉痛にヒーヒーいうのもお決まりだった。

 

 

逆にフィンランドに来てまもない頃、森歩きで頻繁に「ひとやすみしようか」と休みたがるフィンランドの人が怠け者に映ったりもした。友達は休んでて私はひたすらベリーを摘んだり茸を探したりなんてこともよくあった。

 

 

フィンランドの人たちに習ってちょくちょく休憩を入れるようになって気づいたことがある。一面のベリーを前に途中で休憩をいれると、ふとベリーを食べるクマや他の生き物たちのことが頭に浮かぶ。するとベリーを食べる生き物のことを調べてみたくなるし、その森の夜の様子や冬のこと など想像するのも楽しい。きのこも「もう少し茸が茸として生きる時間をね」なんて、小さなものはそのままにしておく人が多い。摘み残しておこう。こういう 気持ちを育んでくれるのは、疲れる前のひとやすみ、そこで得る自分の時間なんじゃないかと思う。森に生きるさまざまな命のこと、そこに目を向けたり耳を傾 けられるのは、やっぱり絶妙なタイミングでの「ひとやすみ」にあるのだと思う。

 

 

そう思って首都ヘルシンキの街を見ると、あらためて「自然の中でひとやすみ」できる場所がたくさんあるなと思う。おかげで自転車で自宅と仕事場を往復しているときも、途中で水筒とおやつを出しては色んな場所で「ひとやすみ」を楽しんでいる。

 

(文章・写真 森下圭子)

夏を美しくするのは自然だけじゃない。こんな光景、まるで絵本の1ページ、おとぎの国がふわふわと目の前に降りてきたみたいな。

通りすぎるだけではもったいない、そんな場所が首都でもあちこちにある。

ラップランドの夏は真夜中でこの明るさ。真夜中でも沈まない太陽に育まれ熟していくベリーや野菜のおいしいこと。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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