1月 冬らしい時間、冬らしい音

窓のむこうは一面の雪景色……この風景をどれだけ待ちこがれていただろう。こんな北に住みながら、ヘルシンキでは雪のない冬の日が続いている。最近では子にたっぷりと雪を体験させるため、はるばるラップランドまで旅する家族だっているほどだ。

久しぶりに大雪が降った朝。外のざわざわした音は雪に吸い込まれ、外気の静けさが心にじわりとしみ込んでくる。竏・0℃くらいだと降る雪が砂粒のようにサラサラで、空から地におりてきたかと思うと、風に乗って、雪はまた吹き上げられる。目の前では空からと道路からの雪が一緒に なって、ふわふわと楽しそうに舞っている。

 

家のそばにある丘ではここぞとばかりにソリすべりを楽しもうと、さっそく人が集まっていた。
歓声と笑い声が絶えない。ところどころアスファルトが見えているというのに、強引にスキーをはいて散歩する大人の姿もまた首都の風物詩だ。雪ひとつで本当に笑っちゃうくらい、フィンランドの人たちは活気づく。とくに降るべき雪が降らない、そんな悩ましい冬の日が続いていたから。

凍った海や湖の上を歩いたり、スケートやスキーでのトレッキングも楽しい。氷はまだ薄く、ニュースでも連日のように注意を促してはいるけれど、そのうちきっとヘルシンキでも、海の上でゆっくりできる日がくるだろう。海や湖が厚い氷で覆われた頃、その下のほうで凍ったりとけたりを繰り返した氷の塊たちがぶつかりあっている。海の底から低く乾いた氷の音が轟き、澄んだ空気に響きわたる。

 

寒空の下で思い切り体を動かすと、ついつい甘いものが食べたくなる。朝から解凍しておいたベリーを使って何を作ろうか。まずオーブンを温めよう。台所では乾燥グリーンピース、玉ねぎのみじん切りとハム、少々のスパイスで味付けしたスープがことことと音をたてている。

 

雪の日は外の雑音が雪に吸い込まれるように消え、そのかわりに日常の小さくて暖かい音が心にしみわたるように聞こえてくる。

ラップランドの南では一日にほんの少しの間だけ太陽が顔を出す。真昼の太陽、冬。

小さな村にも立派なスケートリンク。なるほどね、アイスホッケー観戦で声がかれるくらいに夢中になるわけだ。小さな頃から当たりまえのようにスケート靴をはいて・・・。

去年に引き続き今年もリサイクル精神の年明け。クリスマスのクッキー生地で作った宝石箱。セールで安くなっていたチョコで飾りつけ、箱の中には残りのチョコをつめて。

森下圭子さん

Keiko Morishita-Hiltunenさん

 

ムーミンが大好きで、ムーミンとその作家トーベ・ヤンソン研究のためにフィンランドへ渡り、そのまま住み続けている森下さん。今はムーミン研究家として、またフィンランドの芸術活動や、日本へフィンランドを伝える窓口として、幅広く活躍中。

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